平塚に「木谷實・星のプラザ」オープン

平塚市文化財団


平塚市内に囲碁道場を構え、若手棋士の育成に尽力した故木谷實九段(1909〜75)の功績をたたえるギャラリー「木谷實・星のプラザ」が1月23日、平塚市見附町の平塚市民センター1階市民ロビーにオープンする。

木谷九段は37年に平塚に転居し、全国の才能あふれる棋士の卵を自宅に住み込みさせ囲碁を指導した。いわゆる内弟子である。趙治勲、大竹英雄、小林光一、石田芳夫、加藤正夫、武宮正樹‥‥、囲碁ファンなら誰でも知っているビッグネームは皆、木谷道場で育った。女流棋士のトップ、小林泉は木谷九段の愛娘である故木谷礼子六段と小林光一の間にできた孫である。この他にも、数え上げれば切りがないほどのあまたのトッププロ棋士を輩出したことは、あまりにも有名である。

平塚市は97年から「平塚囲碁祭り」を開催するなど、「囲碁の町」を目指しており、木谷九段と門下生の功績を紹介するとともに、囲碁文化を更に振興する目的で記念館建設を計画している。今回はその"布石"として同プラザを開設する。
広さ約85uのロビーでは、木谷九段の足跡や功績を平塚市博物館所蔵の遺品約30点や映像資料で紹介し、初心者でも囲碁に親しめる体験コーナーも設けられている。

名称の「星のプラザ」は公募され、木谷九段が初手を当時全盛の小目でなく星に打つ新布石を発表したことと、七夕祭りで有名な平塚のイメージにふさわしいことから決定された。

1月23日には午前10時から、大竹英雄名誉碁聖や小林光一木谷門下会長らを招いてセレモニーが開催され、記念行事として2月の毎日曜日には木谷門下生による指導碁が行われる。