白石勇一さんがプロテスト合格



日本棋院の冬季棋士採用試験は2名しか採用されない狭き門。12月14日に最終戦を終え、白石勇一さんが14勝3敗で見事入段を決めた。プロ試験は日本棋院の院生上位12名と、外来予選を突破した6名の計18名の総当りリーグ戦で行われる。白石さんは外来として挑戦。昨年は外来予選さえ突破できなかったから、急速の進歩である。若きプロ棋士の誕生に心からお祝いを申し上げるとともに、今後益々のご精進をお祈りしたい。

<白石勇一(しらいしゆういち)さんの横顔>

昭和59年3月生まれ 20歳 川崎市宮前区 
小4のとき祖父から碁を教わり、近くの碁会所で腕を上げ5年生の時に岩田一八段の教室に入る。原田実さんの「みのる会」でも腕を磨く。小6のとき少年少女大会で準優勝。高校選手権では優勝。神奈川県の大会でも、2002年の神奈川十傑選と毎日アマ本因坊戦、2003年の神奈川最強戦でも優勝した。神奈川出身のプロ棋士は多いが、県内大会で優勝した人はあまり聴かない。それだけ神奈川のアマレベルが高いとも言える。
好きな棋士は25世本因坊の趙治勲。「妥協のないところに惹かれる」と語る。まさに白石さんの対局態度とぴったりである。「人と違う碁が打てる棋士」の抱負に期待したい。