東日本都市対抗囲碁大会

神奈川県代表横浜市チーム(Dチーム)が優勝!!

経緯
毎年3月に開催される神奈川県下の毎日杯争奪都市対抗囲碁大会は成功裏に3回と数を重ねていますが、本大会は神奈川県における都市対抗戦誕生の過程で発案され構想が練られ実現しました。
折りしも、毎日新聞社が日本棋院、日本将棋連盟などの協力を得て取り組む事業である「盤樹の森」の植樹祭と並行して今大会が開かれました。シニア1人、一般2人、女性1人、小中高生3人の合計7人でチーム編成し、 世代を超えた交流ができるのが特徴です。また並行して、東日本都市対抗将棋大会、第49回全日本学生本因坊戦、全国大学対抗将棋大会が開かれ、「盤樹の森」一大イベントとして発展しようとしています。
「盤樹の森」は囲碁・将棋盤の最適材カヤの木を箱根に植林するエコロジーの象徴でもあり、500年後にやっと盤として切り出せるというロマンのある計画です。4日には植樹祭が行われ、日本棋院の梅沢由香里五段が植樹されました。他にも、雨谷麻世「カヤの木コンサート」、箱根薪能も開かれました。



日時
 2005年8月5日(金)午後、6日(土)午前


主催
 毎日新聞横浜支局、 日本棋院


後援
 文部科学省、農林水産省、環境省、箱根町、神奈川県、神奈川県教育委員会


協賛
 三菱商事、東京海上日動火災保険


協力
 日本棋院神奈川県支部連合会


参加
梅沢由香里五段のご挨拶にもありましたが、各都市代表チームには県代表、元院生、高校チャンピオン、少年少女囲碁大会参加者など強い選手が多数参加しています。

◆各都市の代表チーム

青森市代表(青森県)、盛岡市代表(岩手県)、仙台市代表(宮城県)、秋田市代表(秋田県)、山形市代表(山形県)、福島市代表(福島県)、つくば市代表(茨城県)、宇都宮市代表(栃木県)、前橋市代表(群馬県)、さいたま市代表(埼玉県)、千葉市代表(千葉県)、西東京市代表(東京都)、横浜市代表(神奈川県)、厚木市代表(神奈川県)、新潟市代表(新潟県)、甲府市代表(山梨県)、長野市代表(長野県)、静岡市代表(静岡県)の18チーム (1チーム7名+補欠)が参加しました。


◆神奈川県代表メンバ
横浜市代表
草鹿東武(シニア)、府川浩二、竹内貴弘(一般)、野村園美(女性)、渡邊拓未(高校)、藤野雅也、宮本千春(小中)
厚木市代表亀井寛之(シニア)、間島  盛、森田実三(一般)、石川恭子(女性)、小溝  和(高校)、斉藤正樹、山田  亮(小中)

 (
横浜市代表は神奈川県大会における政令都市横浜市のDチームです。

◆指導碁----4回戦に進めなかった各チームから2名に指導碁
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梅沢由香里 日本棋院五段
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原田 実 元アマ本因坊


試合方法
 ・5日午後、4ブロックに別れ1回戦〜3回戦を実施。各ブロックの1位、2位が6日、それぞれのトーナメンと順位戦に参加
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6日4、5回戦を行い、各ブロックの1位のトーナメント順位戦、各ブロックの2位のトーナメント順位戦を行い、1位〜8位を決定
 ・
持ち時間45分、オール互先、6目半コミだし


結果
◆団体
順位 チーム名 順位 チーム名
優勝 横浜市 5位 秋田市
準優勝 甲府市 6位 仙台市
3位 森岡市 7位 新潟市
4位 前橋市 8位 つくば市

個人全勝賞----3勝も5勝も同じ全勝賞です
 3勝
庄林梨沙(静岡市、女性)、高津昌昭(長野市、高校)、井上 久(西東京市、男性)、奥田希一(西東京市、男性)、樋口奈緒子(西東京市、女性)、大熊悠人(千葉、高校)、小溝 和(厚木、高校)

 5勝 
古屋圭亮(甲府市、小中)、竹内貴弘(横浜市、男性)、佐藤竜真(盛岡市、岩手県)、高山博厚(前橋市、シニア)、石井成喜(前橋市、男性)、一力 遼(仙台市、小中)、東野秀夫(秋田市、シニア)、神谷祐樹(つくば市、男性)

◆一日目の成績
 Cleck here!



写真集

5日(インデックス写真をクリックと拡大写真が表示されます。
「盤樹の森」植樹祭で植えられたカヤの木が会場に飾られていました。500年後に碁盤を切り出せる巨木になります。↓
Bブロック1回戦 厚木市 vs 秋田市↓
毎日新聞文化事業部長の上遠野健一さんが開会の辞、人と人との向き合うことの大切さ、思い出を作ってとご挨拶されました。↓ Bブロック1回戦 甲府市 vs 山形市↓
日本棋院理事の梅木英八段からは、各チームは混成チームでもレベルが高い、現在、韓国、中国に遅れをとっているが、カヤの木の生長に夢をのせて復活させたいのご挨拶がありました。↓ Cブロック1回戦 前橋市 vs 福島市↓
箱根町町長で盤樹の森名誉会長の山口昇士さんから、小学生から年配までのチーム構成は他に類をみない。対抗戦でも交流することが大切、箱根を楽しんでほしいとのご挨拶がありました。 Cブロック1回戦 さいたま市 vs 仙台市↓
梅沢由香里五段からは、世代を超えて各チームが背の順に並んでいるのはおもしろい、元院生の懐かしい姿も見えて各チーム本気で参加しているようです、すばらしい大会を開催していただいて感謝していますのご挨拶がありました Dブロック1回戦 横浜市 vs 宇都宮市↓
地元開催で、神奈川県横浜市代表チームから3人が選手宣誓を行いました。↓ Dブロック1回戦 西東京市 vs 青森市↓
総合司会の日本棋院神奈川県支部連合会事務局長の山本正さんから、楽しく打っていただける運営を心がけたいと役員一同を紹介しました。↓ Dブロック1回戦 千葉市 vs 新潟市↓
大会司会者の松本泰男さんから大会の進め方、ルール、特に、気合をいれて時計を強く叩かないでと、紳士・淑女のマナーとしてのお願いに会場の笑いを誘い、緊張感を和らげました。↓ 各チームの女性代表↓
大会審判長の原田実さんが”対局を始めてください”の開始宣言をされました。↓ Aブロック3回戦 厚木市 vs 甲府市↓
熱気の全会場↓ Dブロック3回戦 横浜市 vs 新潟市↓
Aブロック1回戦 静岡市 vs つくば市↓ 前半の成績を発表する松本泰男さん。↓
Aブロック1回戦 長野市 vs 岩手市→↑ BS放送が優勝候補の横浜市代表チームを取材。
名札をつけてのバイキング夕食パーティは正に交流の場です。
6日(インデックス写真をクリックと拡大写真が表示されます。
朝食はバイキングでしっかりと腹ごしらえ。↓
優勝決定戦 横浜市 vs 甲府市↓
いよいよトーナメント順位戦。記念すべき第1回目の、寄木細工の立派で芸術的な優勝杯はどこのチームに。↓ 元アマ本因坊の原田実さんは、世代を超えた交流ができる囲碁文化として夢が広がりつつあり、大会は県代表が何人もいて高レベルの熱戦を見ることができすばらしかった、とご挨拶されました。↓
箱根は寄木細工でも有名です。カヤの木は寄木細工の原木にもなります。↓ 優勝の横浜市代表チーム。毎日新聞事業本部長の常田照雄さんから賞状賞品がおくられました(以下同様)。↓
1日目で不本意にも敗退した各チームから2名、梅沢由香里五段、原田実元アマ本因坊から指導碁が受けられます。ほとんど子供達がその恩恵を受けていました。ご両人のお話によるとかなり強く素質のある選手がいるとのことです。↓ 準優勝の甲府市代表チーム↓
同上↓ 3位の盛岡市代表チーム↓
同上↓ 常田さんから本大会発祥の経緯、来年以降全日本へ向けて展開したいの熱い思いが語られた後、植樹祭に参加された梅沢由香里さんとトークショー。国際語になった「もったいない」と結びつくエコロジーと関連し「盤樹の森」を育てて行きたい、”囲碁ヨロシク”のご挨拶に会場から大きな拍手。
同上→↑

毎日新聞掲載
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大会の事前広報、結果の報告が当日の毎日新聞に掲載されました。
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また、本大会でお会いした囲碁ライターで、「囲碁の力」の著者の石井妙子さんが、8月26日の毎日新聞夕刊に特集として「盤樹の森」を紹介されています。

感想
今大会が第1回と回数がつけられていないのはどうしてだろうと若干不思議に思いながら、大会が終わって改めて全体を眺めると、エコロジーに貢献する「盤樹の森」構想の一環に本大会が位置づけられていることと、やがて全国大会を目指していますの力強いご挨拶をされた毎日新聞事業部長の常田照雄さんの発言とに納得するものがありました。第1回は全国大会が実現したときのためにとってあるのだなとの類推は多分当たっているのではないか思います。

1チームの構成が三世代に渡る、常田照雄さんの発言にもあった”囲碁のファミリー”の対戦は、囲碁ならでは交流ができるところにユニークさがあります。これにエコロジーの「盤樹の森」が結びついて上品な”筋のいい”一代プロジェクトになっています。このプロジェクトには莫大な費用と時間がかかりますが、挑戦されている毎日新聞社を始め関係者に深く敬意を表するとともに、大会で配布されたパンフレット「盤樹の森」に示されている趣旨を参加する選手たちも十分感じとって自己研鑽に努めると共に、囲碁のすばらしさを周囲の人たちに語る任務もあることを感じるとることも大切と思います。