特別寄稿


2005国際団体選手権大会


元アマ本因坊    原田 実

昨年7月のアマ十傑戦で、私は3回戦で小森祥嗣君に負け、敗者戦を2勝して辛うじて十傑に入った。8月のアマ本因坊戦は、1回戦で菊池さんに勝てたものの、3回戦で多賀文吾君に負けた。9月の世界アマ代表決定戦は準決勝戦で森洋喜君に時計の押し忘れで終盤時間に追われて負け。菊池さんとの3位決定戦も終盤間近の時計の押し忘れで負けた。
三島から遠路"みのる会"に来る山下寛君が中学生名人になったのが、久々の快挙。瀧澤雄太君のアマ本因坊戦二度目の五位入賞は嬉しいが、今一歩惜しかった。
10月下旬、ソウルで開催された各国3人編成の団体戦、2005国際囲碁団体選手権大会(韓国アマ囲碁協会主催、韓国文化観光部等協賛)に、昨年・一昨年の優勝メンバー、平岡聡、多賀文吾両選手と一緒に参加した。
前回の第6回まではアジア大会であったが、今回は欧米からも招いて、16カ国の国際大会となった。70歳の長老から小学生まで、年齢層も幅広く、親善大会のムードの中で優勝争いは、日本・韓国・中国に絞られる。今回の韓国は20才位の若者3人を揃えて、3年ぶりの優勝への意気込みが伺われた。前回私が対戦した徐仲輝選手(棋譜は16年度版参照)は、その後2004年度韓国アマ棋士大賞を受賞し、プロ入り、前夜祭に晴れやかな顔を見せていた。
予選リーグで日本はアメリカに3−0、韓国に2−1、オランダに3−0、中国に2−1と4連勝。韓中を抑えて1位で予選を通過した。最終日、上位4カ国による決勝トーナメント準決勝で韓国と再戦、一度勝っている相手に気のゆるみか、先ず私が初歩的な大ポカで負け、多賀君は勝ったものの、期待の平岡君が負けて、日本は3連覇を逸した。次に台湾に3−0で勝ち3位に終った。韓国が中国に3−0で勝ち、3年ぶりの優勝を果たした。韓中と3戦して私は1勝だけ。中国戦で終盤、相手の手番にこっちの秒読みが切れて勝ちを落とし(時計押し忘れ)、韓国との再戦のポカ等散々であった。表彰式で参加者を代表して述べた英語の謝辞が好評で、多くの方々から、'moving'などと褒められたことが、せめてもの救いであった。欧米から知名選手の参加もあり、和やかな国際親善大会だった。

大会成績》@韓国 A中国 B日本 C台湾 Dフィリッピン Eオーストラリア 
Fオランダ Gロシア Hシンガポール Iアメリカ Jドイツ Kタイ Lアルゼンチン Mマレーシア Nインドネシア Oベトナム


本Javascriptの碁盤は松永さんの作成されたものを利用させていただいています。ありがとうございました。
(自戦コメント)
一隅空けたままの韓流ペースの戦い。黒51は52ノビか。白52と切っては白が面白いと思った。黒79で82なら難しい。白82は83と打つつもりが、手が82に行った大ポカ。黒83を許して大分挽回されたが、白100と攻勢でまだ白有望か。