第2回東日本都市対抗囲碁大会

甲府市チームが優勝!!

経緯
毎日新聞社が日本棋院、日本将棋連盟などの協力を得て取り組む「盤樹の森」構想は、囲碁・将棋盤の最適材カヤの木を箱根に植林するエコロジーの象徴であり、500年後にやっと盤として切り出せるというロマンのある計画で、囲碁、将棋のアマの決勝大会が統合して開催されます。他にも、箱根町青年部が主催するコンサート、箱根薪能も模様されます。
東日本都市対抗囲碁大会は2回目を迎えました。シニア1人、成人2人、女性1人、小中高生3人の合計7人でチーム編成し、 世代を超えた交流ができるのが特徴です。昨年は8月5、6日に開かれましたが、今年は7月22、23日に開かれました。 22日には植樹祭が行われ、日本棋院の梅沢由香里五段、向井芳織初段も植樹されました。
本大会と並行して、東日本都市対抗将棋大会、第50回全日本学生本因坊戦、第42回全日本女子学生本因坊決定戦、第2回全国大学対抗将棋大会、第2回東日本都市対抗将棋大会が開かれました。今回から、全日本女子学生本因坊決定戦が加わりました。また、今回は、決勝戦の主将同士の対局がインターネットでライブ中継されるなど新しい試みも行われました。


日時
 2006年7月22日(土)午後、23日(日)午前

主催
 毎日新聞横浜支局、 日本棋院

後援
 文部科学省、農林水産省、環境省、箱根町、箱根町観光協会、神奈川県、神奈川県教育委員会、小田原市、小田原市教育委員会

協賛
 三菱商事、東京海上日動、パンダネット

協力
 日本棋院神奈川県支部連合会

場所
 箱根プリンスホテル(武蔵、相模)

参加
◆各都市の代表チーム
青森市代表(青森県)、盛岡市代表(岩手県)、仙台市代表(宮城県)、秋田市代表(秋田県)、山形市代表(山形県)、福島市代表(福島県)、日立市A代表(茨城県)、高崎市代表(群馬県)、越谷市代表(埼玉県)、千葉市代表(千葉県)、西東京市代表(東京都1)、新宿区代表(東京2)、横浜市代表(招待)、藤沢市(神奈川県)、長岡市代表(新潟県)、甲府市代表(山梨県)、松本市代表(長野県)、浜松市代表(静岡県)の18チーム (1チーム7名+補欠)が参加しました。


◆神奈川県代表メンバ
横浜市A代表
上田善弘(シニア)、府川浩二、竹内貴弘(成人)、野村園美(女性)、渡邊拓未(高校)、平山由佳理、藤野雅也(小中)
藤沢市代表拓殖秀一(シニア)、佐々木慶、小川清光(成人)、東門道子(女性)、大関 稔(高校生粋)、石村竜青、谷結衣子(小中)

 (
横浜市A代表は前年度優勝で招待です。

◆連碁
4回戦に進めなかった各チームから女性、小中高生4名が参加し二手に分かれて連碁が行われました。以下の方による解説、アシストが行われました。

 ・向井芳織田初段
日本棋院
 ・松本泰男
日本棋院神奈川県支部連合会
 ・柏倉清蔵
日本棋院神奈川県支部連合会

試合方法
 ・22日午後、A(4チーム)、B(4チーム)、C(4チーム)、D(6チーム)の4ブロックに別れて1回戦〜3回戦を行い、各ブロックの1位が23日の1〜4位戦に、各ブロックの2位が同じく5〜8位戦に参加する。
 ・持ち時間45分、オール互先、6目半コミだし

結果
◆チーム成績
順位 チーム名 順位 チーム名
優勝 甲府市 5位 新宿区
準優勝 横浜市 6位 西東京市
3位 藤沢市 7位 秋田市
4位 浜松市 8位 千葉市

参考)昨年の成績
順位 チーム名 順位 チーム名
優勝 横浜市 5位 秋田市
準優勝 甲府市 6位 仙台市
3位 森岡市 7位 新潟市
4位 前橋市 8位 つくば市

個人全勝賞----3勝も5勝も同じ全勝賞です
1日目で敗退したチームの3勝者、2日目の順位戦参加チームで2日間通しての5勝者に全勝賞が贈られました。
浅見隆司(青森市)、日比野卓郎、出沢良樹(青森市)、島田豪(西東京市)、宮沢俊成(甲府市)、府川浩二(横浜市A)、関根礼子(新宿区)、斉藤万和(山形市)、藤岡天斗(仙台市)、斉藤きみ子(盛岡市)、上條浩平(松本市)、京野秀夫(秋田市)、長谷川義則、笹口桂佑(高崎市)

棋譜
甲府市チームと横浜市Aチームの棋譜を以下に示します。
上田善弘(横浜市A、シニア、白) vs 戸田英昭(甲府市、シニア、黒) 互先----黒勝ち
府川浩二(横浜市A、成人、黒) vs 坂田直樹(甲府市、成人、白) 互先----黒8.5目勝ち 121手まで、以下省略
竹内貴弘(横浜市A、成人、白) vs 草場隆志(甲府市、成人、黒) 互先----黒6.5目勝ち 121手まで、以下省略
野村園美(横浜市A、女性、黒) vs 花輪春子(甲府市、女性、白) 互先----黒中押し勝ち 230手まで、以下省略
渡辺拓未(横浜市A、高校生、白) vs 宮沢俊成(甲府市、高校生、黒) 互先----黒中押し勝ち 232まで、以下省略
平山由佳理(横浜市A、小中学生、黒) vs 古屋圭亮(甲府市、小中学生、白) 互先
----白中押し勝ち 230手完
藤野雅也(横浜市A、小中学生、白) vs 丸山英祐(甲府市、小中学生、黒) 互先----白7.5目勝ち 177手まで、以下省略

写真集 (インデックス写真をクリックと拡大写真が表示されます。

開会式(22日
カヤの木の「寄木細工」です。箱根の寄木細工は有名です。↓
来賓の東箱根観光協会会長、梅澤由香里五段、山田久美女流三段、向井芳織初段、原田実元アマ本因坊のご紹介がありました。
名司会は毎日新聞社の中野さんです。開会式は将棋大会と合同で行われました。↓ 前年度優勝の横浜市Aチームの藤野雅也君から優勝杯の変換がありました。↓
毎日新聞社の常田照雄執行役員事業本部長から盤樹の森のイベントが昨年の2週間から19日間に、囲碁将棋大会は全日本女子学生本因坊決定戦が加わり4大会から5大会になり、今後も発展させたい、また、3世代の心の絆を深めてほしいと述べられました。→↑ 将棋の封じ手が記念として箱根町に贈呈されました。町長室に置かれるそうです。

1〜3回戦(22日

開会式場から対局場に場所を移し、山本正日本棋院県支部連合会事務局長の司会で、改めて梅澤五段、向井初段、原田元アマ本因坊の紹介がありました。。↓ Bブロック1回戦 甲府市 vs 長岡市
対局進行係の松本泰男日本棋院県支部連合会常任理事から大会要項は事前に配られていること、時計の使い方、携帯の電源を切ることなどの説明がありました。↓ Cブロック1回戦 越谷市 vs 横浜市A市↓
原田実大会審判長から世代間の親善を深めて欲しいこと、小さいお子さんは大人のマナーをお手本にしてくださいのご挨拶がありました。↓ Cブロック1回戦 新宿区 vs 山形市↓
Aブロック1回戦 日立市 vs 浜松市↓ Dブロック1回戦 高崎市 vs 秋田市↓
Aブロック1回戦 西東京市 vs 福島市↓ Dブロック1回戦 盛岡市 vs 仙台市↓
Bブロック1回戦 千葉市 vs 青森市→↑ Dブロック1回戦 藤沢市 vs 松本市。藤沢市チームは小学生が棋譜とりをしていました。この子はきっと強くなるでしょう。↓
闘志を秘めて、優雅に対局する女性たちの列。

親睦会(22日
毎日新聞社の親睦を深めてくださいのご挨拶があって会が始まりました。 梅澤先生、向井先生の色紙をいただいてラッキー!! ↓
先ずは、ちょっと腹ごしらえ。この後、注目される方たちは質問攻め、サイン攻め、写真攻めなどでゆっくり食べる暇もないと思われます。 jcomの取材に応じる向井芳織初段。↓
今回の特別企画は、魅力的な梅澤由香里五段、山田久美女流三段、向井芳織初段によるトークショーです。普段は聞けない身の回りの話やら、小さい頃の話やら、お話し上手な三人に会場の皆さんは引き付けられました。↓ 毎日新聞社の上遠野さんの明日頑張ってくださいのご挨拶があって2時間の親睦会はたのしく終わりました。
地元の青年部で植樹の運動もされている福住さんも入って地元の紹介。→↑

順位戦(23日
決勝戦のシニアの主将同士の対局は、パンダネットさんのご好意でライブ中継されました。今回の新しい試みで、ここまでインターネット時代が浸透してきていることに驚きました。↓
3位の藤沢市チーム。常に上位を占めているのは総合力があるからなんでしょう。↓
決勝のトーナメント順位戦に並行して、今回は連碁が行われました。向井芳織初段、県代表クラスの松本泰男さんの解説、柏倉県支部副会長も聞き役に加わって、みなさんいい勉強ができたようです。 4位の浜松市チーム、昨年は入賞を果たしていませんでしたので急浮上です。今後が注目されます。↓
連碁の参加者は、決勝戦、順位戦に進めなかったチームの小中高生、女性4名が参加し、一人1回2手打って交代する進め方でした。↓ 一日目だけの3勝者、二日を通しての5勝者に全勝賞が向井芳織初段から贈られました。みなさんポイントゲッターですね。↓
向井芳織初段から優勝杯を手にする甲府チームは、強豪、横浜市Aチームを破って堂々の栄冠です。昨夜の親睦会のトークショーで登壇し主将が優勝するの強い決意表明があっての優勝でアッパレでした。来年、山梨県は招待と選抜の2チームが参加できます。おめでとうございました。↓ 原田審判長から、勝負のレベルの高い大会であったこと、甲府市はシニアが勝ちシニアのお弟子さんの小学生が勝った健闘したことはすばらしいこと、参加の小中高生はよく頑張ったとの講評がありました。↓
3勝4敗で、大方の予想に反しての準優勝でしたが、プレッシャーに負けたのでしょうか、それでも立派です。→↑ 最後に、毎日新聞の加藤文化事業部長から、優勝杯が白河の関ならぬ箱根の関を越えて甲府に渡ったこと、小中学生を応援する母親の偉大さ、今後、甲府を越えるチームの出現を期待したい、さらに、本大会が全国大会に発展できるように毎日新聞社として頑張りたいのご挨拶があって閉幕しました。

毎日新聞掲載
大会の事前広報、結果の報告が当日の毎日新聞に掲載されました。
 
感想
1チームの構成が三世代に渡り囲碁将棋ならでは交流ができると本大会は回数も表示されて第2回目を向かえ、パンフレットもコンパクトに整理され、セレモニーは将棋と合同になるなと、効率的に定着されつつあるのが実感されました。その分、スケジュールもタイトになり、より効率的に進める必要があります。我々、協力者も、特に親睦会後の会場作りに関係者に協力し、立派な連碁の会場ができたことに達成感がありました。

会場は、若い小中高生組は活気があり対局も早く終わり席を離れますが、成人組は長考するので遅くまで席に残っているのが対照的でした。 毎日新聞社が今後全国大会に発展できるよう頑張りますとおっしゃれていたことに、みなさん期待されているようです。

終わりに、挑戦されている毎日新聞社を始め関係者に深く敬意を表するとともに、参加された選手たちも「盤樹の森」の趣旨を十分感じとって自己研鑽に努めると共に、囲碁のすばらしさを周囲の人たちに語っていただきたいと思います。