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(4)プロ棋士誕生! 沼舘沙輝哉さん

09年の日本棋院冬季棋士採用試験で、沼舘沙輝哉さん(17歳)が合格し、プロ棋士になることが11月24日決まった。プロデビューは来年4月。藤沢一就八段門下。
神奈川県勢は、昨年の大淵浩太郎さん、稲葉貴宇さんに続き、それ以前からも毎年のようにプロが誕生している。ご本人の努力や、周囲の方の支援もさることながら、学校関係の先生方のご努力が大きな下地になっていることも、高く評価すべきであろう。
日本棋院の棋士採用試験は、原則として日本棋院のプロ養成機関である「院生制度」によって行われる。夏季と冬季があり、夏季は院生成績1位が1人採用される。冬季は院生の上位10人に、それ以外の院生とアマチュア(『外来』と言う)が加わった合同予選で勝ち抜いた6人、合計16人によって、総当りリーグ戦が行われ、2名が決定する。
沼舘さんはこのリーグ戦前半第7戦まで全勝で突っ走った。「最高の気分でした」(沼舘)
しかし、勝負はそれほど甘くない。第8戦で初黒星を喫し、第9戦で勝ったものの第10戦から12まで3連敗を喫し一気に4位まで後退した。「最悪の気分でした」
それでも13、14戦目に連勝して入段が決定した。結局10勝5敗の2位通過であったが、1位が12勝3敗であったことから考えても、近来にない星のつぶしあいとなる激戦であったことが分る。(昨年の稲葉貴宇さんは全勝)
沼舘さんが院生になったのは小学校6年生の時で、5年目で念願がかなったことになる。
おめでとう。今後の大活躍を期待しております。