2011年のトピックス

(1)日本棋院、公益財団法人に移行
 日本棋院は、3月29日、内閣府から公益財団法人として認定され、4月1日に公益財団法人への移行登記を行った。
新年度からは、新たな公益法人制度に基づく公益法人として、日本の伝統文化である囲碁の継承発展と普及振興を図るための公益増進活動を積極的に推進していくことになる。

)『公益財団法人』とは。 平成20年12月の制度改革により、従来の社団・財団法人は「特例社団・財団法人」と呼ばれ、平成25年11月30日までに「公益社団・財団法人」か「一般社団・財団法人」への移行認可を受けることになっている。公益性があると認定された団体だけが「公益社団・財団法人」へと移行できる。

(2)各地で普及活動 
@平成22年度 普及活動賞 
 日本棋院の支部活動に留まらず、県囲碁界の普及や入門者・初級者の育成に貢献した方を顕彰する『普及活動賞』。22年度は県内の次の方々が受賞された。
芹澤民雄(横須賀支部)、太田亨(津久井トータス支部)、佐藤正(横浜囲碁センター支部)、首藤裕(厚木支部)、三橋啓夫(厚木支部)

A相模原 みんなで学ぶ楽しい囲碁入門教室----(文化庁・日本棋院主催・日本棋院相模原支部主管)
 平成22年2月20日、3月7日、3月13日の3日間、相模原市民会館で小中高生と保護者等を対象に、150名の参加を得て実施した。日本棋院からは大垣雄作九段と甲田明子三段の派遣を得て、ご指導いただいた。相模原支部も会員を総動員して運営に従事した。

お詫び)伊藤f正日本棋院相模原支部幹事長の昨年の記事が記載漏れでした。申し訳ありませんでした。

B『さかえの石音』のご紹介----(栄区の囲碁情報誌)
 県内には囲碁普及に熱心な市区町村が多数ある。横須賀市、川崎市麻生区、鎌倉市、厚木市、相模原市、秦野市、等々、枚挙に暇がないが、とりわけ活発な活動を展開している区に横浜市栄区がある。今回は栄区の活動を、囲碁情報誌『さかえの石音』新春号からご紹介する。

 『さかえの石音』は。A4版4頁でカラー刷りの立派なものである。先ず1頁目の、「栄区を囲碁王国に」を合言葉に行われた、囲碁普及3団体のトップによる座談会の内容をご紹介する。(以下、写真でがっちり握手した3首脳の挨拶を原文のまま)
久保発喜・栄区囲碁連盟会長談
 昨年は日本棋院横浜栄支部、栄区囲碁普及会、楽碁会の皆様と連携を図りながら運営したことが多くの大会参加者を得られたことになり、大変有意義な1年でした。
現在会員140名位で過去最高になっています。行事項目はあまり変わりなく推移しているのにも拘らず、参加者が増えている事から、碁に関する興味・関心が高くなっているもと考えています。それだけに今年は期待にこたえて魅力ある内容の企画を立案したいと考えています。又高段者の方には上達したい低レベルの人達への啓蒙・普及活動に当たって頂き、囲碁ファン増大に協力して下さる事を願っています。
肥塚淳次・日本棋院横浜栄支部支部長談
 昨年は結成3年目で支部会員増全国ベスト2となり、日本棋院から表彰されたことが大きな励みとなり6月12日にはプロ棋士2名を招聘して「親子教室」「指導碁」「段級位認定会」を開催できました。更には神奈川県で会員数1位となり日本棋院からも注目され、充実した1年でした。
今年も引き続き若い世代にもっと目を向けさせたい。又親達を取り込めれば多く子供達も付いてくると考えています。足がかりとして「親子教室」の開催を増やす、学校の囲碁クラブに協力するなどが効果的と考えています。他方継続が重要で、そのためには普及会の生徒が初段になり、今度はインストラクターになって、生徒さんを指導するシステムの確立が必要です。
杉浦次利・栄区囲碁普及会会長 
 昨年は日本棋院横浜栄支部が「親子教室」を2回開催してくれたり、栄区囲碁連盟主催の「囲碁まつり」で下のクラスを特設してもらったりで大変良い年でした。ただ子供達に碁を打てる場所をもっと提供できればなお良かったと思います。
今年の夢は子供達が碁を打てる場所を増やしたい。そして場所を増やすためにはどうやればよいのかを考えたい。例えば「はまっこ大会」のようなものを開催してはどうか?などです。又近隣地域(港南区、鎌倉市)との交流を積極的に進めたい。さらに、普及会では核となる高段者の補充が難しく、そのために囲碁連盟の協力をお願いしたい。特にカリキュラムの作成など高段者の指導が必要です。

 2頁から3頁目には2010年栄区囲碁十大ニュースが発表されているが、これは省略。次は、横浜市囲碁連合会・秦奎四郎会長の特別メッセージ、2011栄区囲碁カレンダーと続く。最後の4ページ目は、3つの囲碁クラブ訪問。皆さん実に楽しそう。
連絡先
豊田日曜入門・初級教室(TEL&FAX:891-0926)
上之町囲碁クラブ(TEL&FAX:892-6241)
栄囲碁レディースクラブ(安田テイ子さん:893-3199)

C囲碁の映画にエキストラ出演 
 日中国交正常化40周年記念の一環として日中合作で製作中の囲碁「東京に来たばかり」(仮題)に県囲碁連盟が協力して、エキストラ出演した。来春公開予定のこの映画は、監督と主人公は中国人、そして日本の大女優の倍賞千恵子さんが共演している。

 物語のあらすじ。中国で囲碁の鬼才と呼ばれた棋士・吉流が、さらなる飛躍を求め来日する。しかし、日本語もわからず仕事も見つからず、日本の生活に戸惑ってしまう。そんなある日、吉流は行商の老婦人・五十嵐(倍賞千恵子)と出会い仲良くなる。五十嵐は、本当は囲碁の名門の出でありながらそれを隠し、日本の生活に戸惑う吉流に、テレビ囲碁大会や日本棋院の奨学金選考試験に臨む機会を作ってあげたりする。 我々エキストラは、この映画の感動的なラストシーンに出演した。

 ある日、県囲碁連盟の梶原俊男常任理事に、映画制作会社から電話で、「囲碁の対局場面のエキストラを40名ほど集めてくれないか」という依頼があった。県囲碁連盟としてもこれから中国との囲碁交流を深めて行きたいと考えていたので、大変良い機会と考え協力することにした。ここから梶原常任理事の奮闘が始まる。
 6月6日(月)、横浜市開港記念会館に、平日にもかかわらず各世代の碁を打てる男女40名が集まって下さり、平山県囲碁連盟会長から、お礼のご挨拶があった。
 ご協力を下さった方々は、県連盟役員を始め、横須賀囲碁連盟、日本棋院支部「横浜本因坊・手談」、日本棋院支部「宇宙棋院」(浜遊会)、日本棋院支部「久里浜囲碁クラブ」、蘇耀国八段後援会、横浜市各区囲碁連盟対抗戦参加者、東芝研究所、NTT研究所などの方々だった。
 エキストラの中には有名な方もいらっしゃった。友寄英哲先生は、かつてπ(パイ)の記憶術で5万桁を暗記されギネスブックに載ったことがあるのだ。
 これだけの方にお集まりいただけた最大の理由は、矢張り日中友好に貢献できる、ということであろう。出演料はないけれどステキな記念品がいただけ、おまけに大女優の倍賞千恵子さんにお会いできる、というのも参加の理由だったのかも知れない。

 我々が出演したラストシーンは、開港記念会館の1階の大広間で囲碁大会を開いているところに、五十嵐(倍賞千恵子)が静々と杖をついて入って来る。最初はみんな気がつかないけれど、一人が気づいて言葉を発すると、他の人も次々と立ち上がり、みんなの視線が集まる中、五十嵐は正面の大盤の前まで進み棋譜をじっと見つめる、という場面である。因みに、棋譜は大森広文さんが即興で作って下さった。来年春の映画の公開が待たれる。是非、感動的映画に仕上がってもらいたいものだ。できることなら、エンドロールに「神奈川県囲碁連盟」の字幕が出ることを期待したい。

)この映画の、今後の進捗状況は、県連盟のホームページでご紹介いたします。

D遊びと学びの好循環「東京小金井市しんあい保育園親子教室」----(23年10月31日付「週刊碁」誌より)
 《本文略》

E 囲碁普及へ張王座の"一手"入門用に4路盤----(日本経済新聞「遠みち 近みち」より)
 《本文略》

F役員交代・組織変更 
 平成22年度総会が、23年4月25日、関内の相生本店で開催され、役員が改選された。(新任のみ。再任も含めた全体は、末尾の「神奈川県囲碁連盟の御紹介」をご覧下さい。カッコ内は元の役割)
副会長; 府川浩二(常任理事)
常任理事; 梶原俊男(元常任理事)、三橋敬夫(子ども普及会会長・兼務)、首藤裕(秦野囲碁同好会会長・兼務)
なお、同時に22年度決算、23年度事業計画・予算なども議決、承認された。


(3)心温まるお話・ちょっと良いお話 
@東日本大震災へのお見舞い 
 東日本大震災で罹災された方々には、心からお見舞いを申し上げます。一日も早い復興を心からお祈り致しております。被害に会われた方々の中には私たちと同じように囲碁を愛した方々もいらっしゃったでしょうし、不自由な生活の中で、囲碁を楽しみたいと熱望しておられる方々も多いでしょう。私たち神奈川県民は、今までと余り変わることなく囲碁を楽しめる幸せをかみ締めなければならないのかもしれません。

横浜市囲碁連合会はこのほど、宮城県囲碁連盟に碁盤・碁石セット20組を送った。東日本大震災被災地の碁会所で活用される予定で、宮城県囲碁連盟の門田正則事務局長は「津波で碁盤や碁石が流されて困っていたので、大変助かりました」と語った。宮城県囲碁連盟を通じ、被害の大きかった気仙沼市の碁会所と、仙台市太白区の「あすと長町仮設住宅集会所」に新しく開かれた碁会所の2箇所に、10セットずつ置かれる。

 寄贈のきっかけは、横浜市囲碁連合会と神奈川新聞社の主催で6月に120回の記念大会を迎えた横浜市各区囲碁連盟対抗戦。当初は選手に記念品を用意する予定だったが、震災を受けてその予算を支援に回すことにした。義援金にする案もあったが、「囲碁愛好家が碁を打てないのはつらいだろう。碁を打って元気になってもらえば」と平松勝利副会長らが提案し、碁盤と碁石を贈ることに決まった。
 
日本棋院神奈川県支部連合会は、義援金2万円を神奈川新聞社に寄託した。
囲碁箱根名人戦をはじめ、各囲碁大会でも黙祷や義援金の拠出などが行われた。----詳細な把握未

A 『妻の書き残したもの』日本棋院棋士 小林光一九段----(日本経済新聞「心の玉手箱」より)
 《本文略》

B「囲碁をオリンピックへ」 ぐるなび会長 滝 久雄さん----(日本経済新聞「あすへの話題」より)
 《本文略》

C「碁縁」 囲碁棋士 小林 千寿----(日本経済新聞23年8月27日・あすへの話題より)
 《本文略》

D元祖「囲碁ガール」は? 囲碁棋士 小林千寿----(日本経済新聞23年11月5日・あすへの話題より)
 《本文略》

E「ことわり」 囲碁棋士 小林千寿----(日本経済新聞23年11月28日・あすへの話題より)
 《本文略》

F『将棋文化振興議員連盟』----(日本経済新聞9月22日「政界人脈図」より)
 《本文略》