2011年 本県選手の全国大会での活躍

 県内主要棋戦の結果のみ示します。詳細は神奈川囲碁年鑑をご覧ください。

◆第9回ケーブルテレビ局選抜囲碁選手権全国大会 (囲碁将棋チャンネル・全国ケーブルテレビ局主催、パンダネット共催)
 
 高根宏之さん準優勝

全国大会は、昨年11月20、21日に、初日は日本棋院で、2日目は同所地下の『竜生スタジオ』で行われた。この大会は、先ず全国のケーブルテレビ153局・118会場で7500人が参加して地方予選が行われた。次に予選通過者がインターネット対局でブロック大会を行い、32名が全国大会に進出するという方式で進行した。
 高根さんは快調に勝ち進み、決勝戦では昨年の覇者・伊達昌希さん(香川)と対戦。前半は黒番の高根さんがリードしたが、後半少しずつ損を重ね、最後は3目半の惜敗となった。
 伊達さんは連覇となったが、昨年も本県の永代さんが決勝で惜敗した。また、平成20年のアマ本因坊戦では、本県関係の3選手が揃って伊達選手に負けている。伊達選手は本当に強いが、どなたか敵討ちをしてくれませんか!

◆第9回全日本学生王座戦 (日本経済新聞社主催)

 山本拓徳さん(慶応)準優勝

 昨年末の12月21、22日、「銀座インターネットフォーラム」で開催された。
本棋戦は2009年から方式を大幅に変更した。昨年までは地区代表16人で全国大会が行われていたが、本選出場枠を64人に増やし、2回戦まではパンダネットを利用してインターネットで対戦。勝ち抜いた16人が「銀座インターネットフォーラム」で優勝を争った。
 慶応大の山本拓徳さんは、決勝戦に進出、連覇を狙ったが、惜敗した。村崎俊介さん(東海)もベスト8に進んだが、準決勝戦で敗れた。

◆第40回ジャンボ大会(雪組) (日本棋院主催)
 
 横浜本因坊支部が優勝

 2月6日、市谷の日本棋院で開催された。ジャンボ大会には法人・官公庁と日本棋院支部が参加する雪組と、無差別の月組みがある。また、従来は両組とも1チーム15名の編成であったが、今回から雪組みについては11名の編成となった。その効果あってか昨年よりも参加チームが増え、15チームのリーグ戦で4回戦を戦った。
 横浜支部は2回戦で昨年の覇者富士通を大接戦の末破り、3回戦でも昨年4位のNECに快勝。決勝戦は昨年準優勝したIBMギャラクシーを7対4で破り優勝。昨年入賞した3チームを破っての優勝に大将の府川浩二さんは「若手が頑張ってくれた。チームワークの勝利だ」と語っていた。

◆第53回全日本女流アマ選手権戦  (日本棋院主催)

 (東日本大震災の影響で中止となりました)

◆第57回関東甲信越静囲碁大会 新潟大会 (関東甲信越静囲碁連盟主催)
 今年は新潟県湯沢町で開催される予定でしたが、東日本大震災の影響に鑑み、中止となりました。来年は同所で開催される予定です。

◆第6回朝日アマ名人戦 (朝日新聞社、日本棋院主催)
 永代和盛さんが準優勝しました。特集記事をご覧下さい。

◆第22回国際アマ・ペア選手権 
@関東甲信越ブロック大会
 9月25日、日本棋院で開催され、73ペアが参加した。この大会は11月に開催される国際アマ・ペア戦のブロック予選で、上位3位までが代表権を獲得する。
 本県関係では、小田彩子・永代和盛組が2位に入り、国際大会への切符を手にした。
A国際大会
 小田・永代ペアの入賞はならなかった。

◆佐川急便杯第57回アマチュア本因坊戦 (毎日新聞社主催)

 村上深選手 堂々3位に入賞

 8月27日・28日の両日、日本棋院で開催された。今年の大会は、東日本大震災の影響で都道府県予選は行われず、全国大会への出場権は、12名の招待選手(名誉アマ本因坊5名と学生本因坊戦などの優勝者)と、20名の選抜選手(21世紀以降の実績や優勝経験、全国大会への出賞回数などを綜合的に判断)、あわせて32名で熱戦を繰り広げた。
 本県関係の選手の活躍は次のとおり。
 村上選手は1回戦石川県の神野選手、2回戦東京都の平田選手、準々決勝戦では栃木県の癸生川選手を破り、勝ち進んだ。準決勝戦では優勝した中園選手に敗れたが3位決定戦で埼玉県の坂本選手に勝ち、堂々と3位に入賞した。
 中学生女子チャンピオンの谷結衣子選手は、残念ながら1回戦で愛媛県の田中選手に敗れた。
 瀧澤雄太選手は1回戦で奈良県の蔵元選手に敗れたが、敗者復活戦の「風・林・火・山」杯の一つを獲得し、仙台牛などの東北特産品を受賞した。
 原田実名誉アマ本因坊は、誠に残念ながら体調不良で病欠となった。
なお、優勝は『名誉アマ本因坊』の称号を持つ中園清三選手で、実に16年ぶりの優勝を飾った。

◆第33回世界アマ選手権戦日本代表決定戦 (日本棋院主催)
 9月17日から2日間、日本棋院で行われ、各都道府県の代表56人と優勝経験のある招待選手7名、合計63名が世界アマへの出場権をかけて熱戦を展開した。
 本県代表の、高根宏之選手は1回戦で優勝した中園選手(招待)に敗れた。もう1人の代表佐野飛鳥選手は1回戦で塚元選手(愛知)に勝ったが、2回戦で福岡選手(埼玉)に敗れた。

◆金寅杯国際シニア囲碁選手権戦 

 横浜本因坊チーム(佐野稔・佐々木慶・府川浩二・片岸完次郎)が堂々の準優勝

 この大会は、金寅九段の業績をたたえるとともに、開催地康津(カンジン)を知ってもらうために作られたアマチュアのための国際戦。康津は地図を碁盤に例えれば左隅に位置し、李朝青磁のふるさととして有名である。
 金寅杯の出場資格は男性50歳以上、女性30歳以上。メーンの団体戦は4人一組で争われるが、2勝2敗になったら、儒教の国らしく合計年齢の高いほうが勝ちという高齢者尊重ルール。11月5日から開催されたこの大会には、地元韓国はもちろんのこと、日本、中国、ロシアが参加した。『横浜本因坊チーム』は高齢者尊重ルールにも助けられ、4勝1敗で堂々の準優勝、賞金150万ウォンや青磁の壷を獲得し、大喜びであった。

◆第49回女流アマ都市対抗戦 (沖縄県囲碁連盟・でいご会・日本棋院主催) 

 白ゆり会3位に入賞

 11月16、17日の両日、沖縄県那覇市の「沖縄ハーバービューホテルクラウンプラザ」で開催され、全国から88チーム430人が参加し、熱い戦いを繰り広げた。この大会は、年に一度参集して囲碁を楽しむのは無論のことだが、土地の名所見物や、ショッピングも格別の楽しみ。女性が5名で団体を組むのだから、尚更である。
 白ゆり会は、最高位のA紅組で3連続優勝こそ逸したが3位に入賞した。そのほかの組でも、A白組、B紅組、C紅組でそれぞれ1位となり、層の厚さを見せ付けた。
個人全勝者
A紅組: 国村純子(白ゆり会A)
A白組: 谷幸子、田村ひとみ(白ゆり会B) 
B紅組: 荒木和枝(白ゆり会C) 
C紅組: 望月智子、坂本浩美、佐藤陽子(白ゆり会D)

◆第48回全日本学生十傑戦 (朝日新聞社・全日本学生囲碁連盟 主催) 

 秋谷昴志さん(早稲田大)10位入賞

 11月19、20日の両日、全国8地区の予選を勝ち抜いた31人に女子学生代表1名を加えた32人によって、日本棋院で戦われた。この大会には大学院生も高校生も参加できるが、今年は高校生が十傑に3人も入賞した。
 秋谷さんは1回戦梅谷選手(立命館大)に勝ったが、2回戦で準優勝した兼坂選手(駒沢大)に破れた。しかし、順位戦で頑張って10位に入賞した。