<第62回電気通信大学学園祭「調布祭」>
「コンピュータ囲碁がプロ棋士に挑戦」〜九絽盤ガチンコ対決〜第2弾」
 

黒 一力 遼(二段)  vs  白 Zen(コンピュータ囲碁ソフト)
----黒21手まで 黒中押し勝ち

本Javascriptの碁盤はplayGO.toさんの碁盤を利用させていただいています。

<解説の様子>
蘇八段、橋本五段、一力二段、加藤氏による解説の概要をご紹介いたします。

凡例: S;蘇八段、O;大橋五段、Ic;一力二段、K;加藤氏、It;伊藤先生、以下、敬称略。

(O)碁ワールド6月号のコンピュータ囲碁特集でも書いたが、Zenは9路盤ではプロ並みで人間に気が付かない手も打ちます。複雑ないい手を打つのがいいかもしれません。9路の定石も見つけました。今日は、9路盤では定石を使わない選択をしています。
(S)9路盤は普及向けです。一力君と一緒に出ることになったので彼と研究しました。
(O)3人ともタイプが違います。一力君は向いていると思います。
(S)一力君、大橋君はヨミで打ちます、私はバランス派です。コンピュータはどんな分野が強いのでしょうか。
(S、O)黒9以降、普通に寄せれば黒勝ちなので、白10と打ちました。白12はZenならではの手、プロには打てません。no time で打った白14は鋭い手で、一力君参っていると思います(黒は、10分以上消費)。黒勝てないです、黒17は石塔しぼりを誘っています。白18と出れば一本道の石塔しぼり。白32はF2がよいです。黒33で白参っています。この後、どう打っても上辺の白4子が落ちています。白18で白24にハネれば白が勝っていました。

----Ic、K、It 対局室から戻る----

(K)Zenはシチョウや石塔しぼりなど一本道の処理に弱いところがあります。石塔しぼりは学習済みで対処してありましたが、他の複雑な処理が混じると間違えることがあります。
(Ic)黒、勝つのが大へんです。
(It)Zenは複雑な手順が絡むと穴があるかもしれないということのようです。