棋譜           

文部科学大臣杯・小中学生団体戦

日本棋院、産経新聞社、NHK主催
神奈川Aチームが準優勝
日本棋院創立80周年を記念して、第1回小中学生団体戦が、8月2日、3日と東京・市ヶ谷の日本棋院で開催され、64チームが全国制覇を目指し参集した。この大会は、1チーム、小学生3名、中学生2名の5名で編成される県別団体戦。(今回は県別対抗戦となったが、来年からは小中学校にクラブの設立を呼びかけて学校対抗戦を目指すとのこと)神奈川からは4チームが参加した。
試合は、先ず8チーム一組のブロック戦を行い、枠抜けした8チームによりトーナメントが行われた。神奈川代表はAチームが枠抜けし、準々決勝では東京Aチームを4対1、準決勝では東京Cチームをやはり4対1で破り快調に決勝戦に進出した。優勝をかけた一戦は東京Dチームと激突。先ず四将の諌山君が逆転勝ち、ついで五将戦は大関君が優勢な碁を何と半目の惜敗。この二局は早かったが他の3局はじっくり進行、30分後に副将の常石君が勝ち、続いて三将の金沢君が惜敗して2勝2敗。手に汗握る攻防は、残る大将戦にかかったが、東門さんが時間切れ負けとなり、無念の準優勝に終わった。
残念、残念、本当に残念だった。しかし、終わって全員「みんなで打って楽しかった」は立派! 限りない未来を感じさせる明るさであった。
<神奈川県Aチームの選手>
東門道子(松浪中)、常石隆志(上原中)、金沢真(なでしこ小)、諌山周平(富士塚小)、大関稔(駒寄小)

 
黒 東門道子(神奈川A)    白 伊佐治裕(東京D)----1-116、以下略、白時間切れ勝ち

(解  説)
黒33から一波乱起きた。白38は黙って41とノビておくところで、それで黒には後続手段がない。黒43は鋭い手筋。51までフリカワリとなった。
白68にすぐ黒69からエグリにいったのは機敏。黒77まで黒が一本取った。しかし、白78に黒79が弱気だった。堂々と83の上にコスんで十分に戦えた。白84まで中央が手厚くなっては、黒は左上隅の稼ぎを失った。
白86から96まで、中央志向の白の流れに感じが出てきた。黒は白に中央を厚くされた分だけ右辺の白をいじめたいが、白の眼形は豊富で思うに任せない。
白114、116と中央の黒113の一子を味よく取り込んで、白優勢となった。