棋譜

神奈川県高校春季囲碁大会

  濱谷 唯四段(高2、黒) vs 岩松克行四段(高3、白) 互先----白15.5目勝ち

◆両者の発言
白の岩松君は、中学生の頃友人から誘われて覚えた。「色々の人とのコミュニケーションができるのが楽しい」
黒の濱谷君も、中学生の頃父が碁を打っているのに興味を持った。「変化が無限。飽きることなく楽しめる」

本Javascriptの碁盤は松永さんの作成されたものを利用させていただいています。ありがとうございました。
(解説: 松本泰男)
・黒21は堅すぎます。白22がぴったりのカケで、黒27まで右の堅い一団から更に低位をワタった効率の悪い構えとなりました。
・黒21では24に一間トビして、競り合いに持っていくところです。白が21の下に切るのは、シチョウ関係も良いので黒は戦えます。
・黒35の三々入りに広い方からオサえる打ち方は常識的のようで、この場合は41の肩ツキがぴったりで疑問でした。
・白36は逆からオサエ、先手を取って52の点にツメるのが良かったでしょう。
・黒57はおかしい。53の下にオサえる一手です。
黒66のツケコシから戦いが始まりましたが、上辺から中央にかけても黒の弱石がありますから、黒は余程頑張らなければなりません。
・白76は77にハネれば少なくとも黒65・69の要石は取れています。確かめてください。結果的に中央の戦いは、双方格別の利益なく終わりました。
・100手を過ぎたあたりでは、立ち上がりの下辺の黒の構えの効率の悪さが災いして、白が明らかに優勢です。しかし、
・黒105に対する白106は危ない手です。4の十八と出られたら、目がありますか。確かめてください。碁は優勢に見えてもよく読まないと一発逆転がありますから、怖いですよ。
・黒123は132くらいに居直らないと、とても足りない形勢です。白132まで、ここにも味の良い白地ができました。ヨセの基本知識ですが、
・黒151のハネに白152と一間にトブのは先手後手の関係で良い手です。
・黒153に対する白154も同様です。従って、白144に対する黒145も149にトンで受けるところです。
下辺の白の一団は、
・黒が177と打ったため、白178で白生きとなり、勝敗も決っしてしまいました。