棋譜

神奈川県アマ女流囲碁大会

  網島弘子二段(黒) vs 平田素子二段(白) 互先----黒4.55目勝ち、白162手以下略

黒の綱島さんは、近年友人に誘われて始めた。上達目覚しく、本大会で全勝したこともある。普段は碁会所で腕を磨いている。「これまで苦しかったが、考え方が変わって楽しくなった」

本Javascriptの碁盤は松永さんの作成されたものを利用させていただいています。ありがとうございました。
(解説: 松本泰男)
・黒は5の高い中国流に白6と直ぐ入るのは、既にハサマれた状態になっているので疑問です。相手の地は大きく見えますが、ここは下辺7の一路左からの『裏ガカリ』が普通です。
・黒11は緩着です。22とノビましょう。自分の勢力圏では、精一杯強く戦うことが肝要です。
・白12のヒラキが窮屈なので中国流には直ぐに入らないのです。
・黒13の攻めもきつく、封鎖されてから18と切っても、有利に戦えそうにはありません。
・白14は5の右にツケ引きして早治まりするところです。黒に弱い石はないが、白には6の右上にノゾかれる不安が残りました。
・白34は良い手です。黒のオサエは外からか、中からか、相手が悩むところです。反面、
・黒41は白42の受けがぴったりだから良くありません。41は42の左に肩ツキし、白が下をハッてくれば右にノビて白40を大きく取り込みに行くところです。したがって、白40も本来42くらいのところです。
一般的に、相手が対応に迷うような手が「良い手」。相手が"この一手"とばかりに打ち返してくるような手は「良くない手」と心得てください。従って、
・黒45は相手が対応に迷う、良いカカリです。
・白60はH09が58を生かす好点です。
・白66は緩み。一路下にコスミツケる一手です。
・黒69は大変大きいが、単なる後手です。ここは白の死活に関係のある、実戦の
・85からのヨセが先でなければいけません。したがって、白も
・70ではすかさずQ11にツケ引きすべきです。結果的にはここの攻防が勝敗に直結しました。
・黒103は104とハウべきです。それよりも右辺のハネツギは両先手4目という大変なところです。先に打った方が只で4目得します。
・白106では109を先に打てば、勝敗不明でした。