棋譜

神奈川県小中学生囲碁大会

  平田雅人二段(白) vs 三崎裕介初段(黒) 定先----黒中押し勝ち

白の平田君は、11歳のころ「ヒカルの碁」を見て興味を持った。上溝南中は碁の部活が盛んで、碁会所にも通って腕を磨いている。川釣りも好む。
黒の三崎君も「ヒカルの碁」が囲碁との出会い。部活のほか、碁会所にも通う。「囲碁は奥が深く難しいが楽しい。しっかり考えないと負けてしまう」

本Javascriptの碁盤は松永さんの作成されたものを利用させていただいています。ありがとうございました。
(解説: 松本泰男)
【第1譜】
・白14まではお手本のような布石です。
・黒15はQ08も良いところです。しかし、黒17から25までの定石はこの局面では良くありません。下辺は全部低位の構えです。黒17では参考図@のように打ちましょう。
・黒33は引き続き右上を6の二にサガって打たなければいけません。そうでなくても下辺は価値が低く、全部地になったとしてもペチャンコの形です。
・白34のキリが好手で、黒苦戦です。
・黒37は45の肩ツキが常用のケシの筋です。
・白56は良い打ち込み。これに対し、黒57は58と封鎖するところで、59も一路右にコスんで出ましょう。・黒65までの生きは辛すぎます。
・白66と再び攻撃です。黒69は参考図Aのように黒1と打っておいて、白4には5とコスミツける手筋を覚えておきましょう。これは実戦に良く出てきますよ。
・白70が強烈な一手になりました。全部逃げ出すのは到底無理な感じです。
・白98で99カケなら碁は終わっていました。徒に石をとりに行くのは良くないですが、決めるべき時には決めなければ、碁は何が起こるか分かりません。以下何度も黒を取るチャンスがありました。
・細かい事ですが、黒139のような効果のない先手を打ってはいけません。悪影響が出るばかりで、コウ材もなくなってしまいます。
・白156と抜けば碁は終わり・・・のはずだったのですが、終局近くに左下隅でダメヅマリが起き、黒の大逆転勝利となりました。白の平田君は好局を失いましたが、勝負にこだわらない淡々とした態度は立派でした。
参考図@


参考図A