<囲碁 実戦軌範より>

 
 
YN氏(六段、白) vs MS氏(二段、黒)----2子番、黒144手まで、黒中押し勝ち

注1)198手以降はクリックしないでください。

注2このJavascriptの碁盤は松永さんの作成されたものを利用させていただいています。

◆講評

・白1は策略の手、初学者向けには空き隅に打つべき。
・白9は、E05と打ち、黒D06と打たせるのが普通。
・黒12はP06とツケるのも一策。黒12をJ04とするのは白の発展を防ぐ意味で、それに対して白N03と来れば、黒P06とツケて定石に準拠してサバくことになる。
・黒14は、O10とハサんで、右下にP15とカカる流れを考えるのも一策。
・黒16はヌルい。上辺、I04と打ち、白地を減らすのが適切。局勢としては、左右両側は黒白共にちょっと手を下し難いところ、下辺は攻防両面よりみて急を要しない状態。
・黒20は、上辺I04あたりから白地削減するのがよい。白が、Q18とケイマに来たら、黒N05と中央に出る。
・黒36は俗悪、黒の根拠、白の欠陥をつく意味でG04で利かすのが働く。これを白E07と防げば、黒D08とダメと実利の交換になる。
・黒46は大悪手、O05とオサエなければならない。オサエておけば、白は手抜きできません。手抜きすれば黒P07ツキアタリ、白Q07のとき、Q08と黒に切られる煩わしさがある。それ故、O05のオサエに応じて白P07とアテたとき、黒はN03に下がるかM02のケイマである。図では、黒42の一子が全然効果を失っただけでも損失である。
・黒72は無用、P14に押し、白Q13と応じた時、Q15とグズんでおくのが要点。グズまないと白に先手で白R16と打たれ黒白R17、白R14となり、隅は未だ生きていない。
・白73は、単にN14と打ち、隅の死活を残して中原経営に向うべき。
・黒74、黒76と黒は堅固になったが、その代償として白は何も得ていない。
・黒100の打込みは少し無理、中央右辺にM08と備えるべき。従って、白101はL08ツケ、黒L07取りのとき、白M07とアテと黒の活路を無くすべき。そうすれば、白119以下突破されることはなく、中央を有利にサバケた。
・白123で単にG17と置けば、黒は応手に苦しみ結果はどうなったか分からない。