◆講評 ・黒8は、白11までの趣向を破る意味でも、左上C07二間ビラキが厳しくてよい。 ・黒12は打たないで、右辺Q09と大場を制するのがよい、何となれば、黒6が弱体化したから。その後、白がC17とコスんでくれば、黒D17と好形を得られる。 ・黒18で白17にK15とツケて白の応手を問うのもよい。 ・黒20は単にG10と一間に飛び勢力を加え、暗にD13と白の欠点を狙う。黒18、白19を交換した後の黒20は手順前後矛盾の感がある。 ・黒22は緩い、図1の変化を試みるのがよい。 ・黒40は用心のし過ぎ、右上、N14ツケ、白M04ハネ、黒N05ノビ、白O03ノビ、黒P03オサエとツケノビ定石を選んで右辺を厚くし、遥に、左辺の黒8、黒18に声援を送るのが賢明。 ・黒44は、O09のノビである。 ・黒56、黒58は好点であるが、黒56でM09の押しも大局的要所、これに白Q03の三々なら、黒N02、白M02、黒R05で問題ない。このように打っておけば中央の威力が増し、後の、白R09ハネや白Q10切り等の被害はなかったはず。 なお、白三々打込み後に図2のように隅で生きを図れば振り替わるのもよい。 ・黒68は単にK05とコスむ方がいたずらに紛糾しない。 ・黒74を打たずに、図3、または図4がよい。 |
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・黒78はとにかく、H04にアテるのが急務。 ・黒86でO11と掛け、白R11と黒62をカカえれば、黒P11と締め付け、白がS10と取った時、左辺に黒D13とツクのもある。 ・形勢は、黒からD13、N17の手段があり、白難しい局面である。 ・黒96でO17とツキアタると図5のようになる。譜のように先に黒96と打つと白97と先にダメがつまり、白圏内にある黒2子の行動が不便になる。 ・白111は打たずにR15と打ち、白5子のダメを詰めないのが後の利害に大きく関係する。 ・黒120で図6のように進行すれば、黒、中央が厚くなる。 ・白125で先にE16と下方に出て、次いで黒E17押え、それから白F15と曲れば、黒は手を抜いてB12に打てなかった。 ・白125に対して、黒B15と突き当たっておけば、黒126を省略できた。 ・白145では、C06と切り、黒A05取り、白D05のアテとコウを仕掛けて局面展開を図るべき。 ・黒188は巧妙な応手、この手で普通にL13に受けると、白K14、黒L14オサエ、白J11、黒K10と先手で地を稼がれる。黒188がトドメの一着でした。 |
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図1 白2は黒7の所、黒9は白8の上 |
図2 白6は黒5の上 |
図3 |
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図4 |
図5 |
図6 |