<囲碁 実戦軌範より>

 
 
TK氏(五段、白) vs YK氏(四段、黒)
----互先、白106手まで、黒中押し勝ち

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このJavascriptの碁盤は松永さんの作成されたものを利用させていただいています。

◆講評

・白10で右上004と掛かり、次に黒右下O16と掛かり、次に白M17にハサむ総掛かりになると、局面の変化が多様になり白有利です。
・白16は不利を招いた。この場合は、O10の一間トビか、P11のコスミである。白O10に対して黒もO12の一間トビなら白O08一間に曲がり、さらに黒M10一間トビに白もM10と一間にトンで差支えない。白P11のコスミなら、黒O13のケイマし、白O14と迫れば黒P12かO13ブツカリである。本局の敗因は白16にある。
・黒21まで右上黒地は堅固になったが、右下白地は味残りである。
・白22は消極的、N10にノビてよい。
・白24は、K15と一間に飛び、黒の様子を観るのがよい。黒が隅で生きようとすれば図1に示すように小さく生かせばよい。本図は白28と後手を引き、黒29、31と先行された。
・黒39は、単にK11と一間に飛び、白G13のカカエなら、黒N14、白O14の後、黒N10ハネ、白N11にさらに黒M11と二段バネし、右上を厚くすべき。
・黒43も不要、黒N14白O14、黒N13白O13と利かしておいてE04コスミに先着すべき。黒49も、E04コスミに先着すべき。
・白52には、普通に黒F04白F05、黒F03ツギ白G05ツギ、この後、黒C04とコスミ付けし様子見がよい。白B05下がりなら黒H03トビ、白D06コスミなら黒C11の受け。
・黒57は、C11へ備えるのがよい。
・白94は、D03のツケを見て働いたが、ここに至っては白挽回できない。
図1